宇宙航空研究開発機構は7日、金星探査機「あかつき」が、機体が回転する「セーフホールドモード」の状態に入っていると発表した。 同機構は回転を止める指令などを送っている。金星の周回軌道に入れたかどうかなど、詳しい状況は不明な状態が続いている。 同モードは、機体に異常が生じた際に、事態が悪化しないよう回転して探査機の方向を安定させ、太陽電池パネルによる発電量を最低限確保する仕組み。回転に伴い、アンテナから出る電波が10分周期で強弱を繰り返しているという。同機構は「最悪の事態とは思っていない」としている。 あかつきは、〈1〉あらゆる方向と通信できるが、送信量の少ない「低利得アンテナ」〈2〉ごく限られた方向としか通信できないが、大容量の「高利得アンテナ」〈3〉その中間の「中利得アンテナ」――の3種類のアンテナを搭載している。計画では、同日朝に金星の周回軌道に入った後、中利得アンテナで地上と通信