カンボジア通信〜等身大の国際貢献(3) “おふくろ”的な優しさをカンボジアに注ぎ続けるある脚本家の15年の軌跡 PHOTO&TEXT:YORI IRISAWA 壮絶な光景が眼前に広がっていた…。一面のゴミの山。その山を覆うかのようにメタンガスが充満し、靄が掛かったように空気が澱んでいる。口や鼻を何かで覆っていなければ、悪い空気を吸って、のどに有害物質がこびりついてしまいそう。さらには、サングラスを掛けなければ目も開けていられないほどだった。そんな状況にも関わらず、収集車がゴミを運んで来るたびに、どこからともなく人々が集まり、荷を下ろして分別作業を始める。