菅直人首相は6日午前、広島市原爆死没者慰霊式・平和祈念式(平和記念式典)出席のため訪れた同市内のホテルで記者会見し、北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議について「最近の哨戒艦事件に北朝鮮が関与したことが明らかになっており、何事もなかったように再開するのはなかなか難しい状況だ」と述べた。北朝鮮が韓国海軍哨戒艦撃沈事件への関与を認めていない現状で再開は困難との認識を示したものだ。 その上で、首相は北朝鮮の核開発を念頭に「国際社会では大規模な軍事力が存在し、核兵器をはじめとする大量破壊兵器の拡散もある。不確実な要素が存在する中では核抑止力は引き続き必要と考えている」と強調した。秋葉忠利広島市長は式典で、「核の傘」からの離脱を求めていたが、これを明確に否定した格好となった。 首相はさらに、米国、英国、フランスの大使が式典に参列したことを歓迎し、11月のアジア太平洋経済協力会議(横浜APEC)のため来日