はじめに 前回は、正当防衛はなぜ処罰されないのか? 犯罪って「悪いこと」だけど、「悪い」って何なのか? という点についてご説明しました。 今回は、「故意」についてのお話です。 犯罪には「故意」が必要 刑法では、次のように定められています。 (故意) 第38条 罪を犯そうという意思がなかった場合は、罰しません。ただし、法律に特別な決まりが書いてある場合は除きます。 (『こども六法』16頁) 「罪を犯そうという意思」のことを、「故意」といいます。 つまり、「故意がない場合は、罰しない」のが原則なのです。 故意ってなあに? みなさんは、「故意」と聞くと、『わざと』という意味だと思うのではないでしょうか。 だいたいそれで合っています。 犯罪行為は、『わざと』したものでないと処罰されないのです。 その『わざと』という言葉を、法律では、「罪を犯そうという意思」と表現しているのです。 さて、私の説明にど