さざえ堂とは何か。それはお堂の形式の呼称で正式には三匝堂という。 坂東33ヶ所、西国33ヶ所、秩父34ヶ所の霊場の観音像のレプリカ合計100体が安置してあるお堂のことを百体観音堂というのだが、その中でも「入口から入ると一方通行の通路と階段を進む形になっており、ぐるぐる周りながら最上階を経由してそのままぐるぐると降りてくると、同じ通路を通らずに入口とは反対側の出口から出てくる」という(説明下手か)構造になっているお堂のことを、その形態を模してさざえ堂と呼んでいるのだ。 そこをひと巡りすればその全部を巡礼したのと同じご利益があるという実にコンビニエンスなところで、江戸本所の羅漢寺で安永年間に建てられたものが最初で、その頃にはちょっとしたブームにもなっていたらしい。