憂楽帳:まわしよみ新聞 毎日新聞 2013年07月08日 大阪夕刊 「まわしよみ新聞」という聞き慣れないイベントに興味を抱き、会場をのぞいた。参加者は大学生や社会人ら若い11人の男女。まずは用意された全国紙5紙を30分かけて回し読みし、気に入った記事を三つずつ切り抜き、その理由を話した。その後、全員で話し合いながら、1枚の画用紙に切り抜いた記事を組み、約2時間で新聞を完成させた。 政治や事件の記事をはじめ、書評や映画の広告も入り、カラフルで雑多な、あまり見たことのない新聞が出来上がった。 提唱者のイベントプロデューサー、陸奥賢さん(35)は「ネットでは自分の欲しい情報を集める傾向が強く、結果として自分の世界を狭くしている」と指摘。 「新聞は自分が関心のなかった情報にも触れられ、自然に世間を広くする可能性がある。加えて回し読みすることで、多様な意見に刺激を受けられる」と話す。 ※