名古屋大などの研究グループは、剣道の対戦者の間合い(距離)を数学的に解析し、「遠い間合い」と「近い間合い」を軸とした5種類の動きの組み合わせに単純化できることを突き止めた。熟練者が遠い間合い、非熟練者は近い間合いを好んでいた。複雑で無数にみえる間合いに規則性を見いだした研究で、他競技でも動きを分析する手法として応用が期待できるという。成果は4日付の米電子版科学誌「プロスワン」に掲載された。 名大総合保健体育科学センターの山本裕二教授(体育科学)らのグループは、大学剣道部の正選手(熟練者)同士、控え選手(非熟練者)同士の試合をさせ計24試合を撮影、選手の後頭部間の距離を0.01秒ごとに計測した。 攻防のあった計346場面(4.1〜38.2秒)を数学的手法で解析し、状態変化の規則性を探った。その結果、間合いを前後させながら「ある状態」に近づく▽間合いを前後させずに「ある状態」から離れる▽間