新型コロナウイルスの感染拡大で、換気のために窓を開けて運行する電車が出始めている。政府による小中高校の一斉休校の要請や中国・韓国からの入国制限などが大々的に行われる中、満員電車内の感染対策はこれまであまり目立っていなかった。鉄道各社の動きは、どのように生じたのか。(片山夏子) ◆車内換気を望む利用者の声で 小田急電鉄は先月二十九日から、混雑時に駅員が窓を開けたり、車内放送で乗客に窓を開けるよう呼び掛けたりしている。送風機を回して運行することもある。テレワークや小中高の休校で、二月のラッシュ時の新宿駅の乗客は一月より二割強減少しているが、混雑する時間帯はあり、換気を望む利用者の声が多く寄せられたという。「花粉症や寒いという意見もあるが、大半の方は理解していただいている」と担当者。 東京メトロも今月四日から、朝夕の利用者の多い時間帯に、乗務員が各車両二カ所程度の窓を開けている。広報課の内藤遥佑