NTTドコモは5Gネットワークのエリア拡大を進めている。北海道における人口密集地帯のカバーも進む。基地局の中には積雪地帯など、都心部にはない厳しい環境に設置しなければならないものもある。札幌市周辺地図の出所はNTTドコモ。 放置していれば雪が基地局設備を覆い隠す。本来の設計よりも電波が届きにくくなるなど、通信障害を引き起こしかねない。また、設備の故障を招く恐れもある。 ただ、通信エリアを拡大するに当たっては、都市部だけでなく雪深い山奥にも基地局を設置しなければならない。そうした地域で問題になるのが、基地局設備などの保全や工事、定期点検である。NTTドコモ子会社で、基地局設備の保守などを担うドコモCS北海道の技術者が、現地に訪れる「足」と安全を自ら確保している。スコップで雪をかき分けたり、除雪車やスノーモービルを駆り出したりすることで、基地局設備までのアクセスを切り開く(図2-5)。