丹那断層 〜トンネル掘削中に動いた断層〜 (2009年1月) 熱函道路から西側を見下ろした丹那盆地。写真右側が北方向。 1.丹那断層の位置と地形 丹那断層の地形 丹那断層は伊豆半島北部の「つけ根」を南北に走る断層。左図の中央に見える丹那盆地から上下に走る断層地形が非常に明瞭です。北側は箱根の芦ノ湖付近まで、南は修善寺付近まで、何本か並行して、あるいは雁行して走る断層帯となっています。 北伊豆地震と丹那トンネル 丹那断層をなにより有名にしたのが、1930年(昭和5年)11月26日午前4時2分に発生した「北伊豆地震」です。マグニチュード7.5、最大震度6の地震をもたらしたのが丹那断層。地表に2メートル以上の明瞭な食い違いを生じただけでなく、断層が動いたその瞬間、その地下では東海道本線の新たなルートとして丹那トンネルが掘削中だったのです。