立憲民主党は7日、衆院予算委員長に安住淳元財務相(62)を起用する人事を固めた。衆院副議長には玄葉光一郎元外相(60)を推す。党幹部が明らかにした。また、政治改革特別委員長と憲法審査会長のポストも立憲に割り当てられる見通しとなった。 安住氏は宮城4区選出の当選10回で、財務相や国対委員長を歴任。玄葉氏は福島2区選出の当選11回で、外相や国家戦略担当相を歴任してきた。
衆院政治倫理審査会で弁明する岸田文雄首相(当時、左上)=国会内で2024年2月29日午後2時22分(代表撮影) 衆院選での与党過半数割れを受け、野党が衆参両院での政治倫理審査会の開催要求を強めている。立憲民主、国民民主の両党首は5日、裏金問題の実態解明に向け開催を連携して求めていく方針を確認。自民党は衆院選を「裏金議員」の「みそぎ」とする考えだったがあてが外れ、難しい判断を迫られている。 「総選挙の結果は、裏金問題を中心に『自公政権にノー』という意思の表れだった。引き続き裏金問題の解明を政倫審などで行っていきたいと申し上げた」 立憲の野田佳彦代表は5日の党会合で、国民民主の玉木雄一郎代表と同日実施した党首会談の内容を、そう報告。政倫審の開催に向け、玉木氏と連携する姿勢を強調した。 衆院では今年2~3月、政倫審が開かれ、岸田文雄首相(当時)のほか、西村康稔元経済産業相、松野博一前官房長官とい
「お疲れ様でした!」 3候補が接戦を繰り広げた衆院選東京15区。投開票日が目前に迫っているにもかかわらず、立憲民主党の酒井菜摘氏(38)は他の候補より1時間早く街頭演説を切り上げ、自分の乗らない選挙カーを見送った。自宅で待つ小学1年の長女(7)と過ごす時間を大切にするためだ。 長女の涙のわけ いつもはママを応援してくれている長女だが、今回の選挙戦ではちょっとした「事件」があった。 公示前日、夕食後のリビングのソファで、タイミングを見計らって、長女に話しかけた。 「明日から選挙だよ」 「選挙イヤなの……寂しいの」 長女はぽろぽろと涙をこぼした。 出馬への決意はもちろん揺るがなかった。だが、最初に浮かんだ言葉は「そうだよね、ごめんね」だった。 2023年4月からの1年間だけでも、東京都江東区議選、江東区長選、そして衆院補選の三つの選挙に臨んできた。 「始発から終電まで」の選挙活動が一般的な中、
毎日新聞は15、16の両日、第50回衆院選(定数465=小選挙区289、比例代表176)が27日に投開票されるのを前に、特別世論調査を実施し、取材を加味して序盤情勢を探った。自民党と公明党の連立与党が過半数を維持する見通しで、自民は公示前勢力(256議席)を割り込むものの、接戦区の多くで競り勝てば単独過半数(233議席)の確保をうかがえる情勢だ。立憲民主党は公示前の98議席を上回る情勢となっている。 調査では小選挙区で半数近くが投票態度を明らかにしておらず、今後情勢が大きく変わる可能性がある。 自民の推定当選者数は203~250。立憲は117~163、日本維新の会(公示前43議席)は28~34、公明(公示前32議席)は24~29、共産党(公示前10議席)は5~6、国民民主党(公示前7議席)は13~20、れいわ新選組(公示前3議席)は6、社民党(公示前1議席)は1、参政党(公示前1議席)はゼ
故安倍晋三元首相の妻昭恵さんが16日、衆院選東京24区(東京都八王子市の一部)に無所属で立候補した萩生田光一氏(61)の応援で八王子市を訪れた。 萩生田氏は安倍元首相の最側近だったことで知られる。この日、萩生田氏の後援会女性部主催の総決起大会が市内で開かれ、昭恵さんはそのゲストに招かれた。萩生田氏も出席した。
「私はいろいろ問題がありました」 10期連続当選を目指すベテランが、そう切り出したのは約10分間の演説終盤だった。 平沢氏は政治資金収支報告書への不記載額が1817万円あり、党の役職停止1年の処分を受けている。 午前10時、他陣営から裏金の使い方について「一番透明性がないタイプ」と追及を受ける中、約550人(陣営発表)の支援者に拍手で迎えられ、マイクを握った。 高揚した表情で語り始めたが、5分以上たっても裏金事件についての言及はない。 「石破総理を実現すべく必死で頑張りました。応援する際にいろいろと約束をさせていただきました」 これまでの実績を強調する場面が続いた。 演説内容が一転したのは、最後の2分間だった。 「私はいろいろ問題がありました。言いたいこともいろいろあります」 裏金事件について言及するのだろうか。それまで盛んに拍手していた聴衆も、次の一言を待った。 「しかし、私たちは言うべ
主要政党の衆院選公約が10日でそろった。国民生活に直結する税制については、増税の声は鳴りを潜め、減税の大合唱となった。 石破カラー脱色 「石破増税」はあり得るのか――。27日投開票の衆院選を控え、石破茂政権の税に対する方針がうやむやになりつつある。これまで増税などの持論を強く展開してきたが一転、石破カラーを脱色している。 「金融所得課税は、貯蓄から投資への流れを引き続き推進していくことが重要。現時点でその強化について具体的に考えていない」 石破首相は7日の衆院本会議で、約1カ月前の自身の主張をかき消した。石破首相は9月の自民党総裁選中、富裕層などを念頭に、株式など金融商品で得た利益にかかる一律約20%の課税を強化する意向を示していた。 総裁選中に「まだ上げる余地がある。負担する能力のある法人には、もう少しお願いしたい」と主張していた法人税についても、7日の国会では「与党でかねてから議論され
自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件に関係し、非公認となった下村博文元文部科学相(70)=東京11区=は9日、報道陣に「初心、原点に戻ってしっかりと訴えて、必ず国会に戻れるように頑張りたい」と衆院選への決意を語った。 下村氏は党員資格停止1年間の処分期間中で、党の公認を得られないことは織り込み済みだった。この日、報道陣から説明責任を問われると「すべての有権者にお会いできているわけではない。選挙期間中にも説明責任を果たすよう話をしていきたい」と説明した。 そのうえで、党本部が裏金事件に関係した前議員らの重複立候補を禁止し、12人を非公認としたことについて「一事不再理みたいなことであるべきなのに、また(処分を)するというのは無礼すぎると思いますね」と述べ、党への不満ものぞかせた。【朝比奈由佳】
衆院選(15日公示、27日投開票)で、自民党山口県連が党本部に公認申請をしている杉田水脈前衆院議員(57)は9日、公認されなくても、来年の参院選へのくら替え出馬など「あらゆる可能性を検討する」とし、政治活動を続ける考えを明らかにした。【畠山嵩】 政治資金パーティーを巡る裏金事件で、清和政策研究会(安倍派)に所属していた杉田氏は、2018~22年に安倍派から受け取った寄付計1564万円を政治資金収支報告書に記載しなかったとして、党役職停止6カ月の処分を受けた。 一方、県連は7日、比例中国ブロック単独候補として杉田氏を党本部に公認申請したと発表した。 杉田氏は、性的少数者やアイヌ民族、在日コリアンに関する発言やブログの記載などが度々、問題視されてきた。 毎日新聞は、裏金事件や政治活動、これまでの言動などについてインタビューを申し込み、9日、杉田氏が応じた。 ――自民党は内規で比例単独での立候補
1回目の投票結果を見つめる小泉進次郎元環境相(中央)=自民党本部で2024年9月27日午後2時7分、猪飼健史撮影 27日投開票された自民党総裁選で、小泉進次郎元環境相(43)は、党所属の国会議員票368票と党員・党友票(地方票)368票の計736票で争われた1回目の投票で3位に終わり、上位2人による決選投票に進めなかった。「次世代のリーダー候補」の初出馬は大きな注目を集め、議員票は9候補中トップだったものの、想定外だった地方票の伸び悩みが影響し、失速した格好だ。 「よく分析したい。チームは最高だったので、敗因があるとしたら、私の中で足りないものがあったと思う」。総裁選後、記者団に敗因を問われた小泉氏はこう答えた。 「大丈夫なのか?」「やばいでしょ」 選挙戦が終盤にさしかかった9月下旬の3連休、小泉陣営に衝撃が走った。週末に陣営が実施した地方票の動向調査の結果が想定以上に悪かったためで、関係
自民党麻生派の政治資金パーティーを巡る裏金疑惑で、派閥幹部らが毎日新聞の取材に対し、2017年まで販売ノルマを超えてパーティー券を売った所属議員に手渡しで超過分を還付していたと証言した。記録に残らない現金のやりとりが裏金作りにつながったとみられる。こうした不透明な手続きが派閥内で問題視され、18年のパーティーから口座振り込みを使った会計システムに変更された。変更は会長の麻生太郎副総裁が決めたという。 還付金は17年まで派閥と議員双方の政治資金収支報告書に記載されず裏金にされていたことが、派閥に所属していた薗浦健太郎元衆院議員の刑事裁判記録などから判明している。還付金の収支報告書への記載は会計システムの変更と同時期の18年から始まった。当時の麻生派首脳が収支報告書への不記載を認識して改めた可能性もある。 派閥幹部の現職議員は、17年まで還付金が手渡しだったと認め、「問題があった」と振り返った
高市早苗氏が送付したリーフレットの写し。自身が掲げる政策について詳細に記されている=2024年9月10日午後2時ごろ、遠藤修平撮影 自民党総裁選(12日告示、27日投開票)で、出馬表明した高市早苗経済安全保障担当相が送付した「リーフレット」に疑問の声が相次いでいる。党は今回、政策パンフレットの送付禁止の期間を告示前にまで拡大。リーフレットに「総裁選」という言葉はなく、高市氏側は「国政報告レポート」として発送したと説明するが、出馬記者会見で掲げた政策と似通っており、SNS(ネット交流サービス)上では「問題ないのか」との声が出ている。 毎日新聞が関係者から入手した封書(写し)によると、送信元は「自民党奈良県第二選挙区支部 支部長 高市早苗」となっており、「リーフレット在中」と記されていた。「ゆうメール」の表記もあった。 文書(同)はA3サイズの両面2枚で「早苗代議士の国政報告レポート」と題され
閣議出席のため首相官邸に入る高市早苗経済安全保障担当相=2024年8月27日午前9時57分、平田明浩撮影 高市早苗経済安全保障担当相(63)は9日、2021年に続き2回目となる自民党総裁選(9月12日告示、同27日投開票)への立候補を表明した。強固な保守層から支持を集める高市氏だが、前回総裁選で後ろ盾となった安倍晋三元首相が亡くなった影響は大きく、推薦人20人の確保は難航。また、前回とは異なり、複数の保守系候補が出馬する見通しで、票の奪い合いとなる可能性もある。 高市氏を支持する保守系のグループは8月21日夜、高市氏を交え、出馬を巡って協議。会合で高市氏は「力強い日本をつくっていくという目的に向かって、しっかり頑張っていく。ぜひ一緒に戦ってほしい」と出馬の決意を表明した。会合後、記者団の取材に応じた山田宏参院議員は、立候補に必要な20人の推薦人確保について「めどをつけたということで一致して
自民党派閥「為公会(いこうかい)」(現・志公会=麻生派)の政治資金パーティーを巡る裏金疑惑で、麻生派に所属していた元議員が毎日新聞の取材に対し、2017年以前の派閥のパーティー収入のうちノルマ以上に売った分の資金を、政治資金収支報告書に記載しない裏金として扱っていたことを認めた。元議員は「不記載が違法だと思っていた所属議員は誰もいなかった」とも語り、当時の麻生派内で裏金作りが広がっていた可能性にも言及した。 麻生派は17年7月に山東派などと合併し「為公会」から「志公会」に名称を変更。志公会になった18年以降はパーティー収入の還付金の収支を派閥・議員双方の収支報告書に記載しているが、為公会だった17年以前は記載がない。このため、為公会時代は還付金を裏金にしていたのではないかと一部報道や野党から指摘されてきた。 取材に応じた麻生派の元議員は、17年以前から同派に所属していた閣僚経験者。派閥のパ
毎日新聞は24、25の両日、全国世論調査を実施し、9月にある立憲民主党の代表選で誰が選ばれてほしいか尋ねたところ、最も多かったのは野田佳彦元首相の27%だった。2位は枝野幸男前代表(14%)、3位は泉健太代表(7%)と続いた。 質問では、代表選に立候補が取り沙汰されている国会議員6人から選んでもらった。「この中にはいない」は19%、「わからない・関心がない」も24%あった。 調査は、携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)機能を使う方式と、固定電話で自動音声の質問に答えてもらう方式を組み合わせ、携帯429件、固定521件の有効回答を得た。【野原大輔】
自民党の小泉進次郎元環境相(43)は、9月に予定される党総裁選に立候補する意向を周囲に伝えた。複数の党関係者が20日、明らかにした。総裁選では小林鷹之前経済安全保障担当相(49)が19日に出馬を表明した。40代の総裁選候補が2人も出馬するのは異例で、党の「世代交代」も争点に浮上しそうだ。一方、石破茂元幹事長(67)は24日に地元の鳥取県で、河野太郎デジタル相(61)は26日に出馬表明する方向で最終調整に入った。 自民関係者によると、小泉氏は自民中堅に「総裁選に出る。長く一緒にやってきたから、ごあいさつだ」と出馬の意向を伝えた。また、別の「ポスト岸田」候補からの支援要請に対しては「総裁選に出るから応援できない」と断ったという。党ベテランには「出る準備をしている」と意欲を伝えた。 小泉氏は出馬について「真剣に考えて判断をしていきたい」と意欲は示しつつ、明言を避け続けている。党幹部は「今回の選挙
岸田文雄首相(67)が、9月に予定される自民党総裁選に出馬しないことを表明した。自民党派閥の政治資金規正法違反事件などによる内閣支持率の低迷や、党内からの批判を考慮した判断とみられる。政権発足から約3年で退陣することになる。改めて考えてみたい。岸田政権とは一体、何だったのか。 首相になることだけが目的 岸田文雄首相を端的に評すれば、首相になることだけが目的で、首相になってやりたいことのなかった政治家だろう。保守本流のリベラルな派閥、宏池会出身で30年ぶりの首相として期待されたが、中身は空っぽだった。 功績を探そうとしても、森喜朗政権以来約20年続いた「清和会の時代」を終わらせたことくらいしか浮かばない。これすら、結果としてそうなっただけだ。 岸田氏の首相就任前の2019年、私は「自民党 価値とリスクのマトリクス」という本で、首相候補とされる政治家の発言や著書を分析した。自己責任重視か再配分
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