身につまされる映画である。遠いアフリカの悲劇が他人事ではなく、自分がまさに当事者であることを思い知らされる。 『ホテル・ルワンダ』は、1999年、アフリカのルワンダで起きた大量虐殺と、そこで1200人以上を自分の働いていたホテルに匿った現地人の支配人、ポール・ルセサバギナを描いた映画である。 ひとつ、ひどく印象に残った場面がある。 人々が救出を待つホテル「ミル・コリン」に外国の軍隊が訪れる。人々は介入軍による救出と思い、これで身の安全が守られる、事態が鎮静化すると喜ぶ。 しかし彼らは介入軍ではなかった。先進国は紛争に介入することを恐れ、介入軍を出さなかった。彼らは現地に残された外国人のみを助ける役目を負っていた。 平和維持軍としてこの地に常駐していた国連軍の大佐は、この事実を知ると帽子を叩きつけて怒り、ジャーナリストは現地で知り合った女性を助けたいが何もできず、何にもならぬと知りながらお金