A: C60フラーレン 面白い構造の元祖はやっぱりこれである気がする。この構造モデルが提唱された時、あまりにも変な形であるためにこんなのあるわけないだろと一笑に付された過去を持つ。5員環(五角形)が12、6員環(六角形)が20で構成されており、これがサッカーボールに喩えられる要因である。内部に金属などを抱き込んだ内包フラーレンというものもあり、内包できる金属には選択性がある(ScやTiなどはあるが、FeやAlはないのらしい)。ところでフラーレンをC60のことだと思っている人が多いようだが、フラーレンは炭素同素体の1カテゴリーで、C60(バッキーボール)の他にC70、C74などもあり、話題の(?)カーボンナノチューブもフラーレンとされることがある。孤立5員環則(IPR)によりC60は最小のフラーレンとされるが、人口合成された最小のフラーレンはC20のようだ。ただこれはIPRを満たさず5員環1