弱さの中ではたらく力 神父・本田哲郎さん2008年4月4日 印刷 ソーシャルブックマーク ほんだ・てつろう 42年生まれ。上智大を経て、ローマ法王庁立聖書研究所を卒業。83〜89年、フランシスコ会日本管区の管区長。釜ケ崎の2畳一間のアパートで暮らす 家のない野宿者が集まる町、大阪・釜ケ崎で、本田哲郎神父(65)は19年間、彼らを支援している。元祖「ワーキングプア」とも言える人たちは、しかし、施されるだけの存在ではなく、「力は弱さの中にあってはたらく」ことを教えてくれたという。本田神父は何を見たのか。 ■釜ヶ崎で己の考えを打ち砕かれた ――子どものころからクリスチャンですか。 私は台湾で生まれ、敗戦で両親の故郷・奄美大島に引き揚げ、そこで育ちました。当時、島民の2割はクリスチャン。私はクリスチャンの4代目。その中で、いつもクリスチャンらしく、良い人にならなければと考えていました。人の顔色ばか