それはある駅での出来事。 私は地下鉄のホームで立ち尽くしている。仕事が煮詰まっているからか力が全く入らないのだ。今私はどんな顔をしているのだろう。端から見れば虚ろな目をして、生気のない顔しているのかもしれない。それも当然だ。生きている心地はあまり感じられない。 ところでさっき気づいたのだが、このホームには停止線が書かれていないようだ。つまり、我々乗客が各々の判断で他の列とのバランスを取らなければいけないのである。 私は残念ながらこれを見誤ってしまった。このように中途半端な位置に立っていたからだ。 なぜその過ちに気づけなかったのか。そんなことを考えるのはもうよそう、気づいたときには全てが終わっていたのだから。 こんなことになっていたのだから。 後ろに猛烈な列ができている。私はその瞬間、言葉を忘れた。 もうどうしようもなく間違っているのに。私の後ろに並んでも全く意味がないのに。到着した電車の側
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