女性の労働力率(15歳以上人口に占める労働力人口(就業者+完全失業者)の割合)は,結婚・出産期に当たる年代に一旦低下し,育児が落ち着いた時期に再び上昇するという,いわゆるM字カーブを描くことが知られており,近年,M字の谷の部分が浅くなってきている(第1部第2章 第1- 2- 1図参照)。ここでは,女性の年齢階級別労働力率を様々な角度から検討し,M字の形状を描く背景及び形状の変化に関する要因を考える。 1 世代及び配偶関係による特徴 (1) 世代別特徴 女性の世代ごとの労働力率を見ると,若い世代ほど,M字カーブの2つの山が高くなると同時に谷が浅くなり,かつ,谷が右方向にずれている(第1-特-10図)。 第1-特-10図 女性の年齢階級別労働力率の世代による特徴 ▲CSVファイル コラム3 世代別分析のねらいと結果の見方 (2) 配偶関係別の特徴 労働力率を配偶関係別に詳しく見ると,男女とも,