安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件は、これから捜査にあたる法務検察組織にとっても他人事ではない。 【写真】死刑に参加した刑務官が明かす…執行の日まで繰り返される「死刑の練習」全貌 逮捕された山上徹也容疑者(41歳)の捜査を指揮するのは原則的には奈良地検だが、すでに上級庁の大阪高検と最高検が現場のグリップに乗り出し「政治案件」の様相を呈している。 というのも、検察と安倍氏は「森友学園」や「桜を見る会」の捜査で浅からぬ関係にあったからだ。 6月に就任した甲斐行夫検事総長(司法修習36期)も、政界に忖度しない「是々非々」路線を取るつもりだったが、一国の首相経験者の暗殺事件となれば話は別。指揮を誤った場合、責任問題に直結しかねない。 「死刑求刑」も視野に そんな中、懸念されているのが、奈良地検トップの工藤恭裕検事正(同43期)の資質だ。「検事正になれたこと自体が驚きで、同期より3周は遅れている」