飛ばないテントウムシ=近畿中国四国農業研究センター提供棒のてっぺんまで登っても飛び立てず、すごすごと下りてくる飛ばないテントウムシ=広島県福山市の近畿中国四国農業研究センター、日比野容子撮影 飛ぶのが苦手なテントウムシを掛け合わせる方法で、飛ばないテントウムシが誕生した。開発に成功したのは、近畿中国四国農業研究センターと近畿と四国の各府県などでつくる研究グループ。農作物の害虫アブラムシを食べる生物農薬として、近くメーカーが農林水産省に登録申請する。 テントウムシは害虫アブラムシの天敵で農家にとっては宝だが、せっかく集めてハウスに放しても、飛んで逃げてしまうのが難点だった。同センターの世古智一・主任研究員は、測定器を使って飛ぶのが苦手なナミテントウの個体を選び、交配する作業をコツコツ繰り返した。1年間に交配できるのは7世代。20〜35世代目にようやく、てくてく歩くだけのテントウムシが生ま
同性愛行為に及ぶ2匹のオスのコクヌストモドキ(写真)。この甲虫の場合、オス同士の同性愛行為によって異性との繁殖の機会も増えていることが新たな研究で明らかになった。 (Photo courtesy Sara Lewis Tufts University) コクヌストモドキという甲虫のオスは同性愛行為に及ぶことがある。この行為によって、実際には繁殖の機会が増えていることが新たな研究で明らかになった。 コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)は小麦の害虫で、温帯地域に広く生息している。この虫の同性愛行為自体は、数十年前から指摘されていた。だが、その理由については、進化の観点から見て説明のつかない謎として残されていた。進化の理論に基づけば、オスはメスとの生殖行為にエネルギーを集中するはずだからだ。 アメリカ、マサチューセッツ州メドフォードにあるタフツ大学の進化生態学者で、研究
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