まずは結論から言おう。 らきすたは「面白く」もないし「つまらなく」もない。 アニメ版「らきすた」は作品ではなく、現象であるからだ。以下、「らきすた」という呼称はアニメ版のみを指す。 現象には内側に入り込むか、外側から眺めるかの二択しかない。 つまり参加することが面白いのであって、素材である「らきすた」そのものはどうでもいいのだ。 もちろんその素材足りうるいくつかの条件を「らきすた」は備えていた。 その条件は非常に流動的かつ偶発的であるため、マーケティング対象としては不適切である。 人為的な再現はほぼ無理だ。 らきすたの爆発的なブームは、最近巷でよく取り上げられる「祭り」の構造に近い。 作品としては典型的な「劣化あずまんが」以上のものではない。 それぞれのキャラクターの立ち位置もあずまんがのキャラクターとコンパチブルである場合も多い。 もちろん細部は違うから完全に互換だとは言えないまでも、か
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