著者の新郷由起氏 『老人たちの裏社会』(宝島社)が反響を呼んでいる。その内容は衝撃的だ。万引きにストーカー、DVに売春……。少年犯罪ではない。どれもれっきとした老人たちが犯した犯罪や犯罪スレスレの行為だ。キレる老人が話題に上ったことがあったが、そんなのはまだ常識の範疇だとさえ思えるほど、この本で描かれている老人たちの姿は想像を超えていた。老人はか弱い存在だったはずだ。いつの間に、こんなことになっていたのだろう。驚くべき実態を暴いた著者の新郷由起さんに、話を聞いた。 ――まず、この本を書こうと思われたきっかけは? 新郷由起氏(以下、新郷) 世間には「老人は善良」「老人は弱者だ」という刷り込みがありますが、そうじゃない。スーパーで万引きの現場を見た瞬間、そう思いました。「この店は、年寄りを、いじめるんだよぉぉーっ!」と、万引きで捕まった高齢男性が叫んでいたんです。これはいろんなことが出てきそう
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