人はなにをもって「幸福」だと感じるのか――。これまでの経済学では、金銭的に豊かになれば人生の満足度も高くなると考えられてきました。 しかしここ数年、経済的に豊かだからといって幸せになれるかというと、そうではないことが世界的に言われ始めています。よく知られたところでは、ブータンは以前からGNPならぬGNH(グロス・ナショナル・ハピネス=国民総幸福量)の概念を掲げて、物質的な豊かさよりも精神的な幸福感を高める政策を進めていますし、昨年はイギリスのキャメロン首相が、国民の幸福度調査を行うと発表しました。 そのような折、イギリスの経済誌「The Economist」で興味深い記事を見つけました。人間の幸福度は年齢に相関するという内容です。あるアメリカでの調査で自分の幸福度を自己評価してもらったところ、平均で46歳のときが一番不幸だと感じるという結果が出たというのです。 20代、30代と年齢を重ねる
「Creative Commons: Some Rights Reserved. Photo by zeevveez」 バラバラに分断された世の中 高度経済成長からバブル崩壊を経て、成熟期に入った1990年代頃から、政治、経済、社会、ビジネスを中心に、効率性や利便性が追求されてきた結果、個人と社会、思想と仕組み、都市と地方、過去と未来など、本来は連関しあうはずのものが、いつしか分断されてしまいました。この分断化に伴って、より深刻な軋轢が生まれ、それぞれの"正義"が対立するという現実。このようなほころびや歪みが、山積する課題の解決をより困難にしているのではないか、と感じます。 私は、2008年にフリーライターとして独立するまでの約10年間、経営スペシャリストとして、ベンチャー企業の立ち上げや新規事業の開発、経営戦略の立案、企業買収などにたずさわってきました。 経営学の理論やフレームワークを用
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