※この文章には「えいがのおそ松さん」のネタバレを含みます。ご注意ください。 チョロ松は、よく転ぶ。 それがアニメの中ではっきりと公言されたのは、映画が初めてだったと思う。 けれども彼は一期の頃から、よく転んでいた。例えば「ダヨーン族」の時から、何もない場所で、ベシャリと。 チョロ松はよく転ぶ。誰よりも真っ先に走り出しては、何もない場所で、いきなり転ぶ。 その姿を私達は何度も見てきた。何かから逃げようとして、女の子にモテようとして、たった一人で自立しようとして、駆け出す彼の姿を。 そのたびに転ぶチョロ松の姿は、いつも愛おしく、そして辛かった。 「なんとかなってくれ」と何度願ったことだろう。 彼はいつも、今の自分を変えようとして行動する。けれどそのたび、なにかを失敗して、周りから否定される。 私はずっと、チョロ松の行動を、誰かに認めてもらいたかった。 一期の18話、彼が「認められたい」と叫んだ
© 赤塚不二夫/えいがのおそ松さん製作委員会 2019 本年度のアカデミー賞長編アニメーション映画賞に、日本から細田守監督の『未来のミライ』がノミネートされましたが、惜しくも受賞を逃しました。 さすがに受賞したのが『スパイダーマン:スパイダーバース』では、ついつい日本の作品を身びいきしがちなこちらとしても今回は仕方ないかなと唸らざるを得ないほどの快作ではありました。 しかし、実はちょうどアカデミー賞授賞式が開催された前後に、たまたま『えいがのおそ松さん』を一足早く見る機会に恵まれた私は、こう思ってしまったのです。 「もし、この映画がアカデミー賞にノミネートされたとしたら……」 《キネマニア共和国~レインボー通りの映画街367》 そう、『えいがのおそ松さん』は『未来のミライ』にも『スパイダーマン:スパイダーバース』に勝るとも劣らない、少なくとも本年度のアニメーション映画を代表するに足る一大傑
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