人は有能でありたいという欲望を持っている。 もう少し正確に言えば、無能な自分と直面したくないと思っている。 たとえば自尊感情が揺るがされる苦手分野から撤退を図る。 だから、テストや練習問題で間違えたとき、人がとる典型的な行動は、できるだけ早くそれを忘れてしまおうとすることである。 そうやって人は、なけなしの自尊心を守ろうとする。 しかし、少年サッカーの指導者なら、ここはこう言うところだ。 「敗戦から学ばない者は、次も勝てない」 あと試合について具体的な気付きやプレイの反省を、サッカーノートに書くように言うだろう(このサッカーノートの習慣は、独学者には非常に参考になるので、いずれ取り上げたい)。 負け試合を振り返ることや、負けにつながった致命的ミスを見直すことは、確かに苦痛を伴う。 テストで間違えた問題を見直すことも同様だ。 テストに対する不安や恐怖は、いろんな治療法が開発されるほどポピュラ