消費者庁は4日、歯科診療所を経営する医療法人バイオファミリー(東京都渋谷区、上西雅一理事長)がマウスピースを使う治療で約150種類の慢性疾患が治ると表示したのは根拠がなく、景品表示法が禁じる不当表示(優良誤認)にあたるとして、再発防止を求める措置命令を出した。 消費者庁によると、同法人は「バイオプレート」と呼ぶマウスピースを使った独自の治療を東京都と大阪府の診療所2カ所でしていた。少なくとも2013年夏から14年2月下旬まで、ウェブサイトに「下あごのずれから生じる150もの慢性疾患を治療する」と表示。椎間板(ついかんばん)ヘルニア、アトピー、パーキンソン病、うつなどを挙げていた。しかし同庁が根拠を求めたところ、合理的な根拠は示されなかったという。 バイオプレートは45万円から80万円で販売され、同法人はこの治療で12年8月~13年9月に2億621万円を売り上げたという。全国の消費生活センタ