会議、押印、官僚的儀式、なんとかコンサルタントになんとかエグゼクティヴ……私たちはなぜ「無意味な仕事」に苦しみ、「いい感じ」で働く自由を阻害されなければならないのか? 話題沸騰のデヴィッド・グレーバー『ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論』(岩波書店)の訳者・酒井隆史氏による、日本人のための「ブルシット・ジョブ」入門。 クソどうでもいい仕事! 「ブルシット・ジョブ」って、なんだろう? おそらく初耳というひとが大半かもしれない。が、最近はそうでもないかもしれない。というのも、他でもない『ブルシット・ジョブ』の訳者のわたしも、ひとからこの話題を出されることがよくあるからだ。 少しずつ紹介されているからだろうが、それがたぶん、たくさんのひとの心の、多少なりとも琴線にふれなければ、それほど話題にもならないだろう。 それでは、まず「ブルシット・ジョブ」(以下、BSJ)とはなにか。筆者であり
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