(2013年2月6日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 「アベノミクス」は日本経済を一変させるか?〔AFPBB News〕 日本の新首相の安倍晋三氏は、日本経済を20年にわたる倦怠から救い出すだろうか? それとも「アベノミクス」は通貨戦争の火蓋を切り、日本をハイパーインフレによる崩壊へ近づけてしまったのだろうか? 妥当な答えは、「どちらでもない」というものだろう。リスクは、安倍政権の政策がどちらの方向にも全く違いを生み出せないことだ。 では、アベノミクスとは何か? アベノミクスには、新たな財政刺激策、日銀に高いインフレ目標への同意を迫る圧力、そしてまだ詳細がはっきりしない構造改革という3つの要素がある。 もっと正確に言えば、JPモルガン証券の菅野雅明氏が本紙(英フィナンシャル・タイムズ)への寄稿で指摘したように、政府は財政支出を国内総生産(GDP)比で2%増やし、2013年の財政赤字見込み