話の進み方が奇妙?† 近代の物理学ではこのように、「正しそうな方程式が先に求まって、後からその意味を考える」 という手順を踏むことがしばしばある。 「直感的に理解できる」方程式が基礎となっていた古典論と比べると、 このようなやりかたは始め奇妙に思えるが、 量子力学の真価が現れるような極小の世界に対しては「我々の直感は正しく働かない」のだからしかたがない、 と考えて納得してほしい。 実際これから直感とはかけ離れた物理現象を学ぶことになる。 近代科学ではむしろ「直感」をなるべく廃した、以下のような手法が科学的と考えられている。*1例えば 中谷 宇吉郎 著 『科学の方法』 (岩波新書)(https://www.iwanami.co.jp/book...) 観測された物理現象を説明できそうで、かつ論理的に矛盾のない基礎方程式をでっち上げる その方程式から何が予測されるかを考えて、新たな測定結果と突