放射線を浴びないように、廊下に座って写生をする6年生の児童たち=24日午前10時49分、福島市の渡利小学校、川口写す窓を閉め切った教室で扇風機が回っていた=24日、福島県郡山市の市立行健小学校、日吉健吾撮影福島市と郡山市の放射線量 福島県の子どもたちが、放射線の見えない不安に窮屈な学校生活を送っている。東京電力福島第一原発から約60キロ離れた福島市と郡山市の小学校を訪ねた。 JR福島駅から2キロほど東の住宅地にある福島市立渡利(わたり)小学校。午前7時45分、登校してくる児童は長袖に帽子、マスク姿だ。校門であいさつに立つ先生が、腕まくりをした児童に声をかける。「上、羽織ってね」 約680人の児童には、なるべく肌を露出しないよう指導している。高橋友憲校長は「季節感のない格好をさせ、申し訳ない思いだ」と言う。 2時間目。6年生たちが廊下で座り込んで、絵を描いていた。図工の写生の授業だ。