はっきりと学校で教わったという記憶はないのですが……でも、そうだったのかなあ? 「おなじ言葉をくり返すのを避けようとしている」のって。『翻訳家の仕事』(岩波新書)で、丘沢静也がそんなことを書いてたんだけど。 九年間、学生たちからたくさんのことを学んだ。そしてとくに気になったのが、国語教育の大きな影である。(略)おなじ言葉のくり返しを避けようとしていること。くり返しが、有効なレトリックであることを知らない。それどころか、恥ずかしいこと、避けるべきことだと教えこまれている。 おなじ言葉をくり返すのって、何ていうんすかね、ほら、通りで自分のと同じ服を着ているひとを見つけたときの気恥ずかしさに、ちょっと通底しているものがあるような。そうした際の記憶って、わりに、今でもはっきり覚えているくらいに強烈なもので。恥ずかしいとか、そういうレベルを超越してね。服飾と文章って、まあよく似ているものとして(服飾
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