キョーレオピンが効いている。 みうら(じゅん)さんが盛んに俺にすすめるので、売っている薬局を探していたのだが、ひょんなことでその店が見つかったのである。先月から耳鼻科の処方せんを持って入っていた、かなりのおじいさんが経営する薬局にキョーレオピンがドーンと置いてあったのだ。 ちなみにキャプレットという種類もあるので、これはなんですか?と聞いてみると、腰の低いおじいさんは「じょうぜえです」という。「錠剤」が江戸弁でなまっちゃってるのである。 しかし、効くのは「じょうぜえ」より、液体のキョーレオピンだという。早速買って飲み始めた。空のカプセルに、飲む度自分で液を入れる。実験気分が高まる。 みうらさんは「胃からカーッと熱いものがあがってくる」と言っていたが、それほどのこともない。 これならどじょうでも食っていた方がいいのではないかと思った翌日、俺はただおいしい大阪名物の珈琲が飲みたいという理由だけ