●利益を目標にするとなぜダメなのか 近江商人は日本のビジネスの源流のひとつだといわれています。その教えとして有名なのが「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」の考え方です。近江商人は日本全国を行商して歩いた人たちですが、その基本行動は仏の心で商品を全国各地に届けることでした。各地に不足しているものをその土地の人のために届けるというのが彼らの根源的な役割だと認識していました。北海道には米がない、内陸地方には塩がない。それぞれの地域で足りないものを届け、その地域の人の役に立ち、その行商という活動を通して利益をあげさせてもらう。そして近江の豪商たちは、莫大なお金を学校建設、道路工事、治水事業などに寄付していたのです。 このような高い志を持って商売していた人たちがその後どうなったか。近江商人の流れを汲む現代の企業としては、伊藤忠商事、丸紅、�島屋などがあります。自分の利益ではなく、「三方
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