今後、メモリーはすべて不揮発になる。機器の機能向上につれて、増えたシステム全体の消費電力を抑えるのに、メモリーの不揮発化が役立つからだ。 メモリーが不揮発化すれば、ほかのメリットも生じる。例えばデジタル家電を瞬時に起動できるようになる。パソコンの起動やシャットダウン操作が不要になる。現在多用されているDRAMの代わりに不揮発メモリーが採用されれば、このような世界が現実になる。 すでにハード・ディスク装置を一部置き換えるところまで用途が広がったNAND型フラッシュ・メモリーと同じ用途に向けた次世代の不揮発メモリーの開発も進められている。これは書き換え回数の制限や書き換え時に高い電圧が必要といったNAND型フラッシュ・メモリーの欠点を解決したメモリーである。 現在のDRAMやNAND型フラッシュ・メモリーの用途に向けた次世代不揮発メモリーの候補は4種類ある。FeRAM、MRAM、P