将棋の第5期マイナビ女子オープン挑戦者決定戦が2日、東京・渋谷区の将棋会館で行われ、プロ入り4か月の長谷川優貴女流初段(16)が127手で清水市代女流六段(43)に勝ち、上田初美女王(23)への挑戦権を得た。デビューから4か月でのタイトル戦挑戦は、現行規定では史上最速記録となった。 終局直後、制服のブレザー姿が初々しい長谷川は「自信はなかったんですけど…。まだ実感はないですけど、うれしいです…」と夢うつつの表情。序盤は緊張で指が震える場面もあったが「攻められる時にどんどん攻めるのが持ち味」と言う通り、中盤以降は果敢に攻め立て、最後は正確に寄せ切った。大先輩の清水に応戦を催促した一手では、検討陣の男性棋士から「すごい」との声も上がった。 小学6年の頃、地元の将棋大会に訪れた里見香奈女流名人(19)=女流王将、倉敷藤花=に指導を受け、将来を決めた。「かっこいい。私も女流棋士になりたい」。棋