『LOTUS』49号(2022年2月)が届きました。特集は「多行形式の論理と実践〔評論篇2〕」。これは 『LOTUS』47号(2020年12月)「多行形式の論理と実践〔作品篇〕」 『LOTUS』48号(2021年8月)「多行形式の論理と実践〔評論篇1〕」 に続くもので、多行三部作をなすものです。 私は未補さんとの対談形式で「一行という多行」なる記事を寄せています(未補さんは47号に作品を寄せています)。 ところで、この「一行という多行」という対談の冒頭は、こうなっています。 未補 高柳重信は、《多行表記は、俳句形式の本質が多行発想にあることを、身にしみて自覚しようとする決意の現われである》(「批評と助言」『俳句評論』昭和四四年七月)と述べています。私には、重信が言おうとしていることの意味が正直よく分からなかったのですが……。斎藤さんは《俳句形式の本質が多行発想にある》という意味をどう考えま