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ブックマーク / daenizumi.blogspot.com (2)

  • 週刊「川柳時評」: 樋口由紀子におけるニヒリズムの克服(『めるくまーる』について)

    樋口由紀子の第三句集『めるくまーる』(ふらんす堂)が発行された。 「あとがき」には次のように書かれている。 「第一句集『ゆうるりと』(1991年刊)第二句集『容顔』(1999年刊)から十九年ぶりの川柳句集です。句集を出したいと思いながらもなぜかぐずぐずしていました」 19年の歳月は生半可なものではない。 セレクション柳人『樋口由紀子集』には『ゆうるりと』『容顔』以後の作品が若干収録されているが、まとまったものとしてはそれ以来となる。その間、何が変化し何が変わらなかったのか。 なにもない部屋に卵を置いてくる 『めるくまーる』のなかでも多くの読者の印象に残る句だろう。 「なにもない部屋」がある。「虚無」と言ってもよい。そこには当に何もないのだ。「卵」はものを生み出す根源的なもの、などと比喩的に読まない方がいい。ただそこに卵をそっと置いてくるという能動的な意志がある。 高校生のころアンドレ・マ

  • 現代川柳にアクセスしよう

    「川柳スパイラル」3号では「現代川柳にアクセスしよう」という特集を組んでいる。 現代川柳に関心のある人は潜在的に多いと思われるが、従来の川柳入門書ではカバーしきれない部分がある。特に結社に所属していない人、川柳以外のジャンルの実作者で川柳にも興味のある人、SNSを通じて川柳に触れてみたい人などにアクセスの入り口を呈示することには緊急性があるのではないかと思った。 飯島章友の「現代川柳発見」は「川柳グループに入るメリット」「川柳グループを選ぶ際の基準」「各種川柳文献の紹介」「便利なウェブサイトの紹介」など、丁寧に説明・紹介している。 川合大祐の「『二次の彼方に―前提を超えて』は対話形式で、二次創作についてだけではなく、世界を認識することは「型を与えたいという欲望」に裏打ちされている、という川柳の質論にまで及んでいる。 柳々々と安福望との対談「川柳を描く。となんかいいことあんですか?」は川

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