挑戦的な映像表現が故に、関係者試写では途中退席者が出るほどだったという今作は、ユーモラスな人間描写に定評のある吉田監督の新境地ともいえる、日常と地続きの恐怖が描かれている。舞台「鉈切り丸」では悪事の限りをつくす悲劇の悪漢を演じるなど、名だたる名演出家たちの舞台作品で質の高いハードな芝居を重ね、演技の幅を広げてきた森田が、コミカルな日常と無機質な狂気が交錯する今作の中でも圧倒的な表現力で躍動。凶悪殺人犯・森田正一の逡巡なき暴力描写をリアルに演じきり、吉田監督とともに原作の過激な世界観を映画作品へと昇華させた。その緩めることのない衝撃シーンの数々に注目だ。 追加キャスト発表森田のほか平凡な男・岡田進に濱田岳、森田に狙われるヒロイン・ユカを佐津川愛美が演じることが既に発表されているが、今回新たに安藤勇次役としてムロツヨシが抜擢。ムロは「安藤という、なんとも哀しい魅力をもった役と会えました。大好き