ラマダン(イスラム断食月)を迎えているエジプトで、試合に出場するサッカー選手がイスラム教徒に義務として課されている五行の一つである断食を破ってもいいかどうかをめぐり、激論が交わされている。 信徒は日の出から日没まで一切の飲食が禁止。カイロ市内ではモスク(イスラム礼拝所)からの呼び掛けで、日没とともに信徒が一斉に食事を取る光景が見られる。 90分以上駆け回るサッカー選手に、この戒律が適用されるかが議論になっている。来年のワールドカップ(W杯)南アフリカ大会出場が懸かった5日の敵地でのルワンダ戦。エジプトが負けるとアルジェリアが出場権を得るとあって、宗教界を巻き込んだ騒動に発展。 エジプトのイスラム法最高機関ダール・ル・エフターは、「選手は『雇用人』であり、断食が職務に影響すると考えられるので断食破りは容認される」とのファトワ(宗教令)を出した。また同機関の聖職者は、旅人は断食を免除され