東本京史 「トラちゃん文庫」 「難波侠客伝」日本最後の侠客、大越龍蔵が悪に立ち向かう! 背中の昇り龍、二の腕のクレマチスを咲かせ男伊達をみせる。 クレマチスは策略の花、さて今日のクレマチスは…… (この小説はフィクションです) ⑮ 「枯れ花」 (13) 龍蔵は、腕を組み思慮を巡らせた。 「人助けや言うたな、人助けやったらヤクザや侠客にならんでも、 他にナンボでも方法が有るがな。 例えばや、学校の先生になって、 子供らにいろんな事教えるのも人助けやし、 政治家になって、国民の為に尽くすんも人助けや。 一生懸命働くんが、人助けになるんや。 お爺ちゃんやワシを見習う前に、 学校へ行ってイッパイ勉強するんや。 人を助けようとするモンが、 勉強しとらんかったら恥かくだけや」 龍蔵に、説得する方法が見つからなかった。 「勉強は人に言われんでも、やるわいな。 その他の事を、おっちゃんが教えてくれたら