東本京史 「トラちゃん文庫」 「難波侠客伝」日本最後の侠客、大越龍蔵が悪に立ち向かう! 背中の昇り龍、二の腕のクレマチスを咲かせ男伊達をみせる。 クレマチスは策略の花、さて今日のクレマチスは…… この小説はフィクションです、実在とは関係ありません。 「飛 礫(つぶて)」 11 「忍ちゃんは、ニコニコして笑顔が絶えんけど、何か秘訣でもあるんかいな?」 龍蔵の問いかけに、満面の笑みでこたえる。 「お婆ちゃんが生きてた頃、よう言われたわ」 「そうやろ、その笑顔見てたら周りがみんな幸せになるわ」 「おっちゃん、それは違うんや、まるっきり逆さまや」 「逆さま?」 「そうなんや、お婆ちゃんは、わたしがニコニコしてると嫌な顔して怖い怖い言うたんや」 龍蔵は意外な答えに聞き直した。 「怖いて、どう言う意味や。笑顔が何で怖いんや?」 「お婆ちゃんが教えてくれたんや、お婆ちゃんが小さいころ、 家が貧乏で白
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