盤面の駒の動きが全く頭に入らない――。昨年初夏、将棋棋士・先崎学九段は混乱の中にいた。うつを発症していたのだ。アマチュアですら簡単に解ける詰将棋も解けない。「もう将棋は指せないかもしれない」。そう思い詰めることもあった。かつて「天才」とたたえられた棋士の、喪失から復活までの軌跡を追う。(ノンフィクションライター・崎谷実穂/Yahoo!ニュース 特集編集部)
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