優秀な人材には、事業の中核となる仕事を担当させるべきである。筆者らの研究によって、彼らに任せるべき6つの重要な役割がわかった。同時に、その中の3つについて、多くの企業が軽視しがちな事実も判明した。本記事では、事業の成功に不可欠だが重視されていない3つの役割に焦点をあて、それを担える人材を引き留める方法が示される。 過去10年以上にわたり、第一級の人材戦略の専門家は、繰り返しこう主張してきた。「とびきり優秀な社員には、事業にとって最も重要な仕事をさせよ」 たとえば2009年には、ブライアン・ベッカーとマーク・フセリド、リチャード・ビーティーの教授チームが、ほとんどの会社において、いわゆる戦略的ポジションの仕事は15%未満であると推計し、経営陣はそれらの仕事をこなせる第一級の社員を見つけるのに、「多大なる投資」をすべきだと述べている。南カリフォルニア大学教授のジョン・ブードローも、CEOアドバ