追跡メイドインジャパン①【告発編】 大手家電量販店や高級ブランド店などが立ち並ぶ東京・銀座。通りを歩くと、たちまち様々な国から来た観光客が話す外国語に包まれる。なかでも多いのは中国人客だ。 家電量販店の時計売り場には、高級腕時計がショーケースにずらりと並ぶ。多くの店舗は中国人の店員を雇い、商品の説明に余念がない。こうした客たちのお目当ては日本製品だ。 日本に初めて訪れたという中国・遼寧省の40代の女性は、日本製の印象について「質が高く、技術力がある。職人技で細かいところまで気をつかっている部分がいい」と答えた。 時計専門誌「クロノス日本版」の広田雅将編集長(45)は「腕時計に関しては、ここ5~10年で『メイド・イン・ジャパン』の価値が注目されるようになってきた」と話す。 これまで長年、日本の時計は、「安くて壊れない」のが強みだった。だが、近年になって日本の大手メーカーは高価格帯への進出を加