【ブリュッセル=寺口亮一】アフリカ・ソマリア沖での海賊対策を行っている欧州連合(EU)の海軍部隊は20日、日本の海上自衛隊などと連携し、海賊とみられる5人のソマリア人を拘束したと発表した。 EUや日本の防衛省によると、ソマリア沖のアデン湾で17日夕、海賊に襲われているとして救難信号を出した石油タンカーの近くで、日本のヘリコプターが不審な小型船を発見し、P3C哨戒機も現場に向かった。18日に仏海軍艦艇の隊員が乗り込んだところ、小型船は数日前に海賊に乗っ取られていて、他の船を襲撃するために利用されていたことが判明。人質となっていたインド人乗組員11人は解放された。 EUは、この海域で関係国と協力しながら、ソマリア難民向けの世界食糧計画(WFP)の援助物資を運ぶ船舶の護衛や海賊対策を行っている。日本も海賊対処法に基づき、海賊対処活動を続けている。