失踪していた“おとうちゃん”との一連のエピソードに区切りがついてから、みね子の物語にはほとんど幕が閉じかかっていて、終盤の1ヵ月半ほどは、スピンオフ、はたまた長いエピローグのようなものだった。岡田惠和もその事に自覚的で、みね子の人生を題材に漫画を描いている啓輔と祐二の2人の口を借りて、自嘲的につぶやく。 どうも、ここんとこ、ちょっこす中だるみっちゅうか ちょっこ、地味っちゅうか 盛り上がりに欠けっとも そろそろ、新しい恋をした方がいいがんないかとか 豊潤な“余り時間”で描かれた愛すべき脇役たち 挙句、ヒロインみね子に「地味ですみません」とまで言わせてしまう始末。しかし、そこがよかった。ダラっとした感じが視聴の集中力を削いだのは確かなのだけども、その豊潤な“余り時間”でもって、主人公のみならず、脇のキャラクターの生い立ちや仕草を書き込むことが許された。どう考えても物語の筋から外れたそれらの情
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