前置き 最近話題のNew Chapter系/今ジャズ系の音楽ですが、特にロバート・グラスパー周辺のドラマーがヤバいなどとドラム進化論的なことがいわれていたり、インド系のヴィジャイ・アイヤー、アントニオ・ロウレイロなどのブラジルのミナス系、アルメニアのティグラン・ハマシアン(私の中で通称ハマちゃん)のリズムがヤバい、などと言われています。確かに、話題にのぼる最近のジャズ系の音楽を聞くと必ずといってほど、そのリズム構造にはポリリズムや変拍子を個別または同時に、そのなかで例えば5連符の多用、そしてこれらのリズムによる揺らぎが指摘できます。 この最近のジャズのリズムについては、何も突然変異で表れたものではなく、世界音楽の歴史、そしてその中のジャズの歴史と連続性があり、それはアフリカのポリリズムと、中東付近の変拍子の個別導入、または両者の融合と指摘できるといえます。そして、そのリズムの構造や演奏の方