<シリーズ 検証マイナ保険証> 自分の病気や服用している薬の情報を伝えるか、伝えないか。マイナ保険証で医療機関を受診すると、医療情報の提供に同意するかどうかの確認がある。
2011年の東京電力福島第1原発事故で福島県いわき市から東京都内へ自主避難した鴨下美和さん(54)と長男全生(まつき)さん(21)が7月末、神奈川県大磯町で講演した。2人は13年間続く避難生活の中で、避難指示区域外からの自主避難者に対する理解のなさに苦しんできた体験を語り、「政府は事故の被害をもっと周知させた上で原発を論じるべきだ」と主張した。 鴨下さん親子は事故の翌朝、家族で自宅を離れた。美和さんと夫の祐也さん(55)は大学時代、研究室で放射性物質を扱った経験がある。「危険性や管理の厳しさを知っていた」といい、日ごろから原発を意識して生活していた。 美和さんによれば、都内で暮らすようになって「ニセ被害者扱いされた」という。自宅は原発から南に約40キロ離れ、避難指示区域外にあるためだ。数値を測れば汚染されているのが分かるのに「被害なんてないだろう」と決めつけられた。
国内メーカーで防衛産業を強化する動きが相次ぐ中、消費者団体の日本消費者連盟(日消連)と主婦連合会(主婦連)、市民団体の武器取引反対ネットワーク(NAJAT)は21日、東京都内で会見を開き、次期戦闘機の共同開発に参加している三菱重工業と三菱電機の製品の不買運動などを呼びかけた。 両社が共同開発に参入している日本、英国、イタリアの3カ国による次期戦闘機は、第三国に輸出可能になる見込み。日消連の纐纈美千世事務局長は会見で「人の命を奪う武器をつくろうとする動きは、全力で止めなきゃいけない」と訴えた。 3団体はこの日、次期戦闘機の共同開発や武器輸出の中止を求める要請書を両社に提出した。両社に「死の商人にならないで」と訴えるはがきを送る運動も始めている。はがきの印刷用データは日消連などのホームページからダウンロードできる。(望月衣塑子)
気象庁がマグニチュード(M)7.6と発表した能登半島地震。過去をたどると不可解な点が浮かぶ。地元の石川県は2012年、今回の震源地の能登半島北方沖でM8.1の地震が生じうると試算したが、家屋倒壊などの被害想定を示さず、地震対策の議論を先送りした。当時から住宅の耐震化などを進めていれば「救えた命」がなかったか。「地震リスクが周知されず」で済ませていいか。(西田直晃、木原育子)
記者会見する一般社団法人「Spring」の早乙女祥子共同代表(左)と、認定NPO法人「CALL4」の谷口太規代表理事(中央)=27日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ 東京弁護士会は27日、「第38回東京弁護士会人権賞」に、性犯罪規定を見直す刑法改正に取り組んだ、被害当事者や支援者らの一般社団法人「Spring」と、公共訴訟の原告らがクラウドファンディングを行うためのサイトを運営する認定NPO法人「CALL4(コールフォー)」を選んだと発表した。 Springは、性犯罪規定を被害実態に即した内容にするよう訴え、実態調査や国会議員らへの働きかけをし、メンバーが法制審議会(法相の諮問機関)の部会委員も務めた。こうした活動が「強制性交罪」を「不同意性交罪」などと改める今年6月の改正刑法成立に結びついた。
「稼げる大学」法の廃止を求め、記者会見する(左から)東京大の隠岐さや香教授、明治学院大の石原俊教授、お茶の水大の米田俊彦教授、筑波大の吉原ゆかり准教授 大規模な国立大学法人に合議体の設置を義務付ける国立大学法人法改正案は大学の自治を破壊するとして、改正案に反対する大学教授や弁護士らでつくる「『稼げる大学』法の廃止を求める大学横断ネットワーク」は7日、東京都内で記者会見を開いた。 改正案では、東京大や京都大など大規模な国立大学法人に6年間の中期計画や予算を決議する「運営方針会議」の設置を義務付ける。会議は外部有識者ら3人以上の委員と学長で構成され、学長に運営の改善を要求できる。政府は先月31日に改正案を閣議決定し、早期の成立を目指している。 会見で東京大の隠岐さや香教授は「クリエーティブな研究をするにはボトムアップが必要なのに、トップダウンで進めれば周回遅れになる。軍事研究が後押しされる可能
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