通常のPCR(コンベンショナルPCR)では目的の遺伝子量を正確に測定することが困難です。 リアルタイムPCRは通常のPCRと異なり、目的の遺伝子を正確に定量することが可能な手法です。別名では定量PCR(qPCR)とも呼ばれます。 この記事ではリアルタイムPCRではなぜ遺伝子量を正確に測定することができるのか、複数あるリアルタイムPCR法の原理について1つずつ解説をします。 遺伝子解析の実験においてリアルタイムPCRは必要不可欠な手法なので、ぜひこの記事を参考に理解を深めて、研究で良い結果を出してくださいね。 PCRの基礎が分からない、PCRの原理を復習したい人はまず「PCRの原理を図解付きでわかりやすく解説【初心者向け】」を読んでみてください。 リアルタイムPCRを行う理由 リアルタイムPCRでは通常のPCRでは難しかった遺伝子発現量の正確な定量が可能となります。リアルタイムPCRは定量性
お湯は冷たい水よりも先に凍ります。 この直感に反した不思議な現象について、最初に言及したのは2300年前のアリストテレスと言われています。 彼は著書において「お湯を早く冷ますには、まず日なたに置くべきである」と記しています。 しかしアリストテレスは「ウナギは泥から発生する」など現代ではとても科学的とは言えない記述も残しており、「お湯を冷ます前にまず温めろ」との言葉も、賢者の世迷言として長い間、忘れられてきました。 しかし1963年にタンザニアに住む13歳の少年、ムペンバ君は、熱い水のほうが冷たい水よりも早く凍ることを発見し、学校で研究成果を発表しました。 これははじめは学校中の生徒と先生に笑われましたが、物理学者が実際にムペンバ君の主張が正しいことを確認すると流れは一転。 熱いもののほうが冷たいものより早く凍るこの現象は「ムペンバ効果」と名付けられ、様々な研究が行われて来ました。 しかし、
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