いつかはこの問題に触れなければならないと思ってはいたのだが、次第にネットでの騒ぎが大きくなっていくにつれて、当事者であるこちらが気後れしてしまった。8月上旬に上梓した「CONTENT'S FUTURE ポストYouTube時代のクリエイティビティ」(以下CONTENT'S FUTURE)を巡るクリエイティブ・コモンズの扱いについてである。 この本は、日本の書籍としては珍しいクリエイティブ・コモンズライセンス(以下CC)を付けて発売された。それによる誤解や混乱などがあるようなので、もう一度ここら辺の意味や我々の思いというようなものを、整理してみたい。 CCをご存じの方も多いとは思うが、その定義付けや意味というのは実に多方面に渡っており、結構やっかいだ。筆者が考えるにCCとは、現時点での著作権法では認められていないような部分の許諾を、著作者自身が積極的に解放していくための意思表示手段である。
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