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ブックマーク / www.pulp-literature.com (4)

  • 新入生のための海外現代文学リスト : Pulp Literature 

    ★★★ In a Free State / V.S. Naipaul 安引宏 訳 / 草思社 / 2007.12 / ブッカー賞 ISBN 978-4794216632 【Amazon】 5つの中短編を1つの作品としたコレクティヴ・ノベル。「ピレウスの老ヒッピー」、「大勢の中で一人は」、「教えてくれ、誰を殺るのか」、「自由の国で」、「ルクソールの中国雑技団」の5編。 複数の中短編を連ねることによって、ポスト・コロニアルな状況を俯瞰しようという試み。いずれも故国から遠く離れた人々にスポットを当てている。鋭い観察力の賜物なのだろう、異境でのとまどいに臨場感があって、著者の紀行作家としての力量が垣間見える。これは旅行記も読まねばなるまいなと思った。 以下、各中短編について。 「ピレウスの老ヒッピー」 プロローグ。アテネの外港ピレウスから、カイロの外港アレキサンドリアへの船旅。イギリス系の老ヒッピ

  • 2009.5a / Pulp Literature

    ★★★★ 河出書房新社 / 2009.3 ISBN 978-4047916081 【Amazon】 ISBN 978-4309412153 【Amazon】(文庫) 柴田元幸と高橋源一郎の対談。2人が小説の読み方・書き方・訳し方について語っている。また、海外・国内小説のブックリストもあり。 刺激的な知見があちこちにあって面白かった。私は高橋源一郎にはあまり興味がないのだけど、この対談では柴田元幸の良きパートナーとして、絶妙な調和を生んでいたと思う。高橋は柴田が翻訳したブコウスキーを絶賛し、柴田は高橋の小説にバーセルミを見出している。どちらも英文学に傾倒しているから話が合うのだ。読み書きから翻訳まで、海外から国内まで、それぞれの個性を活かした読み応えのある対談だった。 以下、柴田元幸の発言。 (……)翻訳文学を読む時の楽しみのひとつは、日語でできることが微妙に内側から広がっているような感じ

    hiroaki19
    hiroaki19 2009/12/06
    まとめてくれてる人がいました。
  • 新入生のための海外ミステリリスト / Pulp Literature

    海外現代文学リストの姉妹編。とりあえず、100冊挙げてみた(1作家につき1作)。今回もラノベに飽きた人向けなので、あまりマニアックなものは入れず、広く浅くを心がけたつもり。学生のみんなは夏休みを利用して読むといいよ。全部読めば読書の幅が広がっているはず! アームストロング『毒薬の小壜』(早川書房) アルレー『目には目を』(東京創元社) イシグロ『わたしたちが孤児だったころ』(早川書房) ヴァクス『フラッド』(早川書房) ウィングフィールド『夜のフロスト』(東京創元社) ウィンズロウ『ストリート・キッズ』(東京創元社) ウエストレイク『殺しあい』(早川書房) ウェルシュ『フィルス』(アーティストハウス) ウォー『失踪当時の服装は』(東京創元社) ウォルヴン『北東の大地、逃亡の西』(早川書房) ウッズ『警察署長』(早川書房) ウッドハウス『ウースター家の掟』(国書刊行会) エーコ『薔薇の名前』

  • 2009.4a / Pulp Literature

    Peter Boxallの"1001 Books"【Amazon】が凄い。英文学を中心に、古今東西1001冊ものフィクションを紹介している。こういうのは得てして「名作」ばかりになりがちだけど、書はかなりバランスを重視しており、古典から現文まで幅広く揃えている。なかなか目新しいリストなので、外国文学が好きな人は要チェックだろう。 日からは、村上春樹・大江健三郎・三島由紀夫・芥川龍之介・夏目漱石が名を連ねている。このなかで意外なのが夏目漱石で、なぜか『こころ』が入っているんだな。どちらかというと内向きの小説というイメージだったので、まさか外国人受けするとは思わなかった。川端ではなく、漱石なところがまた渋い。 以下、1001冊のリスト。年代の新しい順にソートした(上が新しく下が古い)。 2000年代 カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』 イアン・マキューアン『土曜日』 ゼイディー・スミス『

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