「そろそろ受託開発を辞めようと思っているんですよ。」 昨日、90名ほどの社員を抱えるITベンダーの社長から、こんな話を伺いました。 「会社を始めた当初から受託開発をやるつもりはなかったんです。でも、お客様と話をしているうちに“うちのシステム開発もやってくれないかなぁ”と頼まれて仕事を請けていたら、そんな仕事が増えちゃったんですよ。」 それは、それでいいことではないかと伺ったところ、 「受託開発の仕事と自ら製品やサービスを提供する仕事は両立しません。考え方も、仕事のやり方も違う。そちらに引きずられてしまうんです。受託を増やせば、本当に自分がやりたいことができなくなってしまうんですよ。」 そして、次の言葉を伺い、なぜ受託開発を辞めようとしているのか、本当の理由を知ることができました。 「受託開発は嫌いなんですよ。」 この言葉こそ、「受託開発を辞める」ことへの最も強力な原動力になっていたのです。